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ツールパス自動作成
ツールパスを自動作成するメリット
ツールパスの自動作成機能はフィーチャベース加工と呼ばれる方法です。
CAD/CAMを導入することで機械加工の熟練者でなくても高品質な加工が可能となりますが、そこからさらに自動でツールパスを作成することができれば、CAD/CAMそのものの習熟も抑えることができます。
また、人が操作する工程を最小限にすることで、ツールパス作成時の操作ミスなどのリスクも最小限に抑えることが可能となります。
ツールパスを自動で作成するには
ツールパスの自動作成機能を使用してCAD/CAMの操作を自動化するためには、まずどのように加工を行うかのルールを決める必要があります。
昨今で急速に発展しているAIも学習を繰り返すことで精度を高めています。
それと同じように自動でツールパスを作成するためには、まずCAD/CAMに”どの場面”で”何の工具”を”どのような条件”で使うか教えなければなりません。
例えば”どの場面”は、直径の大きな穴を加工するとして、それを穴と認識するのかポケットと認識して加工するのか判断する基準を設定します。
そこで”何の工具”を”どのような条件”で使用するかは、ユーザーごとに異なります。
ユーザーが所有していない工具を次々と選択されては、一度しか使用したことのない工具で溢れかえってしまいますし、どのような条件で加工するのか、ユーザーの知識をCAD/CAMに伝えることで、今までと同じ品質の加工を行うことが可能になります。このように、
明確なルールをCAD/CAMに学習させ、データベースを構築することで、自動でツールパスを作成することが可能になります。
ツールパス自動作成のデメリット
全てのツールパスを自動で作成できれば、何の苦労もなく加工を行うことができそうですが、構築したデータベースのルールでは加工できないような形状の場合、想定しない動作を行う恐れや、加工そのものができなくなる場合があります。
データベースを更新することで加工が可能になればよいのですが、対応しきれない場合ツールパスの自動作成を諦めなければならない可能性もあります。